金買取の価格は噂で動くこともありますから注意が必要です。たとえば中央銀行が金融緩和を行うと、通貨の価値が下落しますから金買取の価格が上昇する傾向があります。これは当然のことだと言えるでしょう。たとえば以前にECBが資金を供給するという噂が流れたことがあります。
このときには金が大きく買われたのです。しかし、実際に入札をすると、一気に金が売られました。このような現象を「噂で買って事実で売る」と言います。なぜこのようなことが起こるのかと申しますと、噂が流れた段階で先回りして買おうという投資家や投機筋が増えます。
マーケット参加者は価格が上昇することを見込んで買い集めるわけです。こうなることによって、噂を織り込みます。織り込むというのは、つまりそれが実現したときの状態を先に作り上げると言うことです。このようなことによって金買取の相場は押し上げられたわけです。
しかし、事実が起こると、それ以降は押し上げ要因はなくなります。買う材料もないことから上昇圧力は弱まり、それまでの巻き戻しが行われます。投機筋は買いポジションを精算するために売りに出るでしょう。まだ上がると思って買いポジションを持っていたトレーダーなら、下落によってロスカットを実行するでしょう。
これらを巻き込んだときには大きく下落する傾向があります。このようなことがありますから、噂で買うときには慎重にならなければなりませんし、事実が発表されたときの対処を決めておくことも必要です。
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