金買取の価格が円高でも安くならない理由

金買取の価格はドル円レートの影響を受けます。ロンドンやニューヨークなどの国際市場ではドルで取引されていますから、円高になると相対的に円の価値型かうなりますから、安く買えると考えるのが自然なことでしょう。金買取の価格に他の影響が及ばず、為替レートだけが変動するというモデルを考えれば確かにそうなるのですが、現実にはそうならないことも良くあります。なぜかというと、これは経済全体が連動しているからだと言えるでしょう。

たとえば、リスクオフになると金は買われる傾向があります。それは株式や債券などのハイリスク商品を売って、安全資産としての金を買いたいという需要が生まれるからです。市場がリスクオフになったときには、ドルやユーロのようなハイリスク通貨ではなくて、スイスフランや日本円などの安全通貨が買われる傾向があります。このようなことがありますから、市場がリスクオフになると、金買取の価格が上昇するとともに円高になる傾向があります。

この場合、円高になっても金も高くなり、ドル円レートの上昇よりも金の上昇率が上回ることによって、円建てでも高くなると考えられます。ただ、円高になっていると言うことを考えれば、ドル建ての上昇率よりも円建ての上昇率のほうが小さくなります。円高になると価格が下がるというのは、あくまでも為替レートだけに着目したものであって、それ以外の要因を考えればそうならないこともあり得ると考えておいた方が良いでしょう。

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